労働契約法の改正の趣旨に沿った今回の雇用期限の撤廃を歓迎します。その上で、改正労働契約法の施行および自己啓発等休業制度に伴う、職員就業規則等に関して意見を述べます。

　職員就業規則第２１条の２(期間の定めのない労働契約への転換)およびこれと同内容の他の規則の条文に関して、無期転換後も労働条件が「無期労働契約への転換前と同一条件とする」ことが徹底されるよう求めます。

職員就業規則第２７条(解雇)およびこれと同内容の他の規則に関して、プロジェクト等で雇用されている者が無期労働契約へ転換した場合の「業務の廃止」「外部資金の終了]等の解雇事由に記載された「他の職務に転換させること」を可能な限り大学として追求することを求めます。

再雇用職員就業規則の第３条(採用)に関して、改正高年齢者雇用安定法の施行に伴い、退職者のうち希望者全員を再雇用(基準等の経過措置を含む)の対象とするよう改正になりますが、さらに自己都合退職の場合もこれに準じる措置が講じられるよう求めます。

　「大学等における修学や国際貢献活動を希望する職員に対し、職員としての身分を保有したまま職務に従事しないことを認める制度」である自己啓発等休業制度を就業規則に取り入れることは、職員のスキルアップや国際貢献に寄与するものとして歓迎します。

　今回の改正労働契約法施行に伴う徳島大学職員就業規則によって、本学は有期雇用職員の現在の労働条件が不利益を被ることなく、更新回数の上限が撤廃されることとなります。このことは、劣悪・不安定な労働条件で長年にわたり本学の底辺を支え続けてきた有期雇用職員の就労の安定につながるものであり拍手をもって賛同します。

また、今回の就業規則がご当局と教職員労働組合の度重なる意見交換や職員アンケートによりご当局がご英断され、他大学に先駆けて成されたことに対して有期雇用職員過半数代表者として敬意を表します。　今後は更新5年後の無期労働契約への移行が適正に行われ、有期雇用職員にとって、雇用期間による賃金面等の労働条件が少しでも良くなることを希望します。

　改正高齢者雇用安定法施行については希望者全員が雇用されるとのこと、国の年金制度改革に沿ったとはいえ、長きにわたり日本の繁栄を支えてきた方々が定年退職後もなお働かざるを得ない状況は残念ですが、豊富な経験をお持ちの方々が、気力・体力の続く限り働いてくださることは徳島大学にとっても非常に有益であり、希望される方全員の雇用は当然であると考えます。

　自己啓発等休業制度については、意欲のある教職員が広く世界に目を向け、経験・知識を積まれることは、徳島大学のみならず国の繁栄にも大きく貢献することだと思います。この制度によって期間に限度があるとはいえ身分の保証がなされることは一歩前進であると評価します。今後は復職後の評価制度等により、本事業が積極的に推進されるよう希望します。

　労働契約法の改正に伴い、本学の「職員就業規則」の改定が行われたことについて意見を述べさせていただきます。また、今回の就業規則改定に際して、教職員組合との意見交換も行われたことは、本学の教職員の意見を広く聴取する姿勢を高く評価いたします。

１．    職員就業規則第２１条の２（期間の定めのない労働契約への転換）に関しては、有期雇用職員の雇用継続の安定化に寄与するものであると考えますので、本学の方針に賛同いたします。無期転換後も労働条件が少しでも向上することを希望します。

２．    第２５条（定年後の再雇用）に関しては、改正高年齢者雇用安定法の施行に伴い、　　「希望者全員」を再雇用の対象とするように改正されましたことは、社会状況からして当然のことでありますが、大学の方針に賛同いたします。自己都合退職の場合も再雇用の対象となるよう今後の課題としていただきたく希望します。併せて、再雇用後も、その経験を有効に活躍できるような施策をお願いしたいと思います。

３．    第２７条（解雇）に関しては、「業務廃止」「外部資金の終了」等の解雇事由の２項目の追加がありましたが、可能な限り「他の職務に転換させる」など大学側の対応を希望します。

４．    自己啓発等休業制度に関しては、「大学等における修学や国際貢献活動を希望する職員」に対して、有意義な制度と考えますので賛同致します。しかし、この制度の実効性を得るには、他の同僚教職員の協力も必要であると考えますので、より良い職場環境を整えられるよう希望します。